コロナ禍で売上が下がって、何とか打開策を見つけたい…!
クラウドファンディングを中小企業が活用するメリット・デメリットは?
中小企業での活用事例を知りたい。
の疑問に答えます。
この記事では、コロナ禍で売上が下がった飲食業、ホテル業などの中小企業でのクラウドファンディングの活用状況、活用のメリット・デメリット、そして、成功事例を紹介します。
クラウドファンディングの活用状況
2017年以降、クラウドファンディングが日本に浸透し、これを活用する中小企業も増えてきています。
ReadyForによると、2020年の新型コロナ関係のクラウドファンディングの状況はこのような傾向にあったとのことです。
2020年の4月には、マスク不足の中、医療者へのマスク配布プロジェクトやコロナ対策を行う医療団体に資金が集まる傾向にありました。
5月は、地域の飲食やホテル業等のプロジェクトが目立ちました。3~4月は「厳しいけど、医療従事者が優先…。我慢しなければ」と自粛する傾向にありましたが、5月以降には「もう我慢はできない!うちも経営が厳しいから支援を募ろう!」という傾向になってきました。
7月頃からはコロナ禍の影響を受けた中小企業などへの支援だけでなく、訴訟への支援といった「今!支援が必要!」なプロジェクトやアニメへの支援といった、コロナには関係のないプロジェクトも目立ってくるようになりました。
2021年2月21日に緊急事態宣言は終了したものの、コロナの影響で売上を落とし、これから復調を目指す中小企業も多いのではないでしょうか。
次の章では、中小企業でのクラウドファンディングの活用のメリット・デメリット、事例を紹介します。
メリット・デメリット
メリット
- 銀行からではなく個人から資金調達をできる
- テストマーケティングをした上で、低リスクで事業拡大できる
- リターンの設定次第で、プロジェクト後にも継続してくれるファンをつくれる
- All-or-Nothing型で、たとえ資金調達に失敗しても、学びを得て次に生かせる。赤字になってもわずか数万円。
デメリット
- プロジェクトが成立しない場合は、資金を得られない
- 資金の使い道が限られる(当初約束した使途以外に使えない)
メリットに対して、デメリットは少ないように思います。
活用事例
海鮮料理店の”うお吟”での成功事例をご紹介します。
うお吟さんは「うお吟の宅配サービスで越前若狭の海の幸を全国に届けたい!」というプロジェクトで、大型の瞬間冷凍機を導入するためのチェレンジを行いました。
目標金額50万円でしたが、なんと達成率489%の244万円の調達に成功しました。
また、その後も、全国への宅配へ事業を拡大し、売り上げを順調に伸ばされています。
なぜ成功したのでしょう?
要因1: コロナの情勢を踏まえて、お客さんのニーズに応える
新型コロナの影響で、店内営業の自粛も余儀なくされる中、お客さまから「うお吟に行きたくてもいけない」という声があり、それに応えるための宅配サービスを決意しました。
それを実現するための、冷凍庫を買うためのプロジェクト。
誰もが納得するストーリーではないでしょうか。
要因2: 魅力的なリターン
極上生しめ鯖セット、海鮮丼「恵びす丼」の素 5食セット 7500円など…
リターンがとっても魅力的です!
また、1年間うお吟の食事が10%引きになるカード(5000円)や、うお吟スポンサーで割烹着に企業名を掲載(10万円)など、お客さんをファンにするためのリターンが設定されています。
うお吟スポンサーは、実際に地元の企業が購入したらしく、その企業の社員さんがお客さんをつれて会食に来るそうです。
要因3: テストマーケティングをできた
お客さんへの宅配サービスのニーズはそもそもあるのか?
このプロジェクトでの成功により、「宅配サービスにはニーズがある」と証明されました。
そこで調達した資金をもって、設備投資、そして全国配送を開始。
そうすることで、お客さんのニーズを確認した上で、低リスクで事業を拡大することに成功しました。
Take Action!
いかがでしたか?
この記事では、コロナ禍で売上が下がった飲食業などの中小企業でのクラウドファンディングの活用状況、活用のメリット・デメリット、そして、成功事例を紹介しました。
「新規事業に低リスクで挑戦してみたい…!」
「新たな売上の柱をつくりたい!」
という方は、まずはクラウドファンディングで、リスクを抑えつつ挑戦してみるのがおススメです。
飲食店のうお吟さんでの成功事例を紹介しましたが、本質的な点は他の業種、他のプロジェクトにも応用できます。
皆さんの挑戦を応援しています!
次の記事で会いましょう!
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