世界銀行とは?簡単に知りたい。
の疑問にこたえます。
世界銀行とは
概要
世界銀行は、世界中の途上国への投融資や技術協力をおこなう援助機関です。(注1)
貧困削減や開発支援を目的として活動を行っています。
世界銀行は国連の専門機関として、加盟国の共済制度で多国間援助を行う点が特徴です。
国際協力機構(JICA)は世銀の目的・役割と似た活動を行っていますが、国際協力での二国間援助を行い住み分けています。
- 設立:1945年
- 本部:アメリカ ワシントンD.C.
- 職員:1万人以上
- 活動地:120カ国以上
- 総裁:デイビッド・マルバス(第13代、2019年~)
目指すもの
世界銀行グループでは、2030年までに次の目標を掲げています。
- 極度の貧困を撲滅
- 繁栄の共有を促進
具体的に見ていきましょう。
極度の貧困を撲滅
「極度の貧困を撲滅」では1日1.90ドル未満で暮らす人々の割合を2030年までに3%に減らすことを目指しています。
1日1.90ドルとは、2015年10月から規定された国際貧困ラインです。(2015年10月以前は1日1.25ドルでした)
この水準を切ると、最低限の栄養、衣類、住まいのニーズが満たされない生活レベルです。
世界で、1日1.90ドル未満で生活する人口の割合(2017年時点)はこちらです。
この図から貧困率はアフリカ、中東、南米、北米、ヨーロッパで高いことが分かります。
貧困率は、1990年:36%、2015年:10%と下がってきていますが、この数字を2030年までに3%に減らすことを目指しています。
繁栄の共有を促進
「繁栄の共有を促進」では、各国の所得の下位40%の人々の所得を引き上げることを目指しています。
国別の社会経済的な環境に見合う形で貧困を推計するために用いられる、国別貧困ラインに基づく貧困率を調査し、データを公開しています。
役割
途上国への投融資
世界銀行は、途上国のパートナーとして、次の投融資を行っています。
- 低利貸付
- 無利子融資
- 贈与
投資先の分野は幅広く、教育、保健、行政、インフラ、金融・民間セクター開発、農業、環境・天然資源管理などでの投資支援が行われています。
プロジェクトの一部では、各国政府、他の多国間機関、民間金融機関、輸出信用機関、民間投資家との共同出資も行っています。
また、二国間・多国間ドナーとのパートナーシップ組んで信託基金をつくり、その基金からの資金提供や資金提供や資金調達の促進も行っています。
知識の共有
世界銀行では、途上国に向けて政策面での助言、研究、分析や技術協力を行っています。
分析業務は、世界銀行が資金提供する際の判断材料となるほか、途上国が自ら意思決定して投資判断をする際に役立てられています。
世界銀行は、支援対象国の能力開発(capacity building)にも力を入れています。
「オープンな開発」として、世界の開発課題に対する人々の取り組みを支援するために、幅広い分野でアクセスしやすいツールや研究、知見を公開しています。
位置づけ
世界銀行は、国際連合の専門機関です。
世界銀行の加盟国は189カ国です。国連加盟国は196カ国であることから、国連のほとんどの国が世界銀行に加盟しています。
世界銀行は、加盟国国民の「共済組合」です。市場から好条件で借りる力のない「組合員」=「加盟国の途上国」に、いろいろな形で長期の開発資金を用立ています。
また、国連システムについては、こちらの記事でも解説しています。
Take Action!
いかがでしたか?
この記事では、世界銀行の概要、目指すもの、役割、位置づけを解説しました。
読者の皆さんが世界銀行を理解するご参考になれば嬉しいです。
また、この記事では、世界銀行で働くための方法を解説しています。
頑張るあなたを応援しています!次の記事で会いましょう!
出展
(注1) 世界銀行の概要
コメント
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