ソーシャルビジネスの会社に転職するメリットを知りたい。
現時点で特にスキル・経験ないけど大丈夫?
業界経験者から話を聞きたい。
この疑問に答えます。
▽この記事で分かること
- ソーシャルビジネス転職のメリット・デメリット
- 転職する流れとは【勉強法も解説】
この記事を書いている私は、ソーシャルセクターにどっぷりでして、現在12年目。
学生の頃からTable For Twoでソーシャルビジネスに興味を持ち、今も国際NGOのスタッフとして働いています。
こういった背景の私が、ソーシャルビジネス転職のメリットとデメリットをまとめました。
ソーシャルビジネスの会社に転職するメリットとデメリット
まず結論から言うと、メリットとデメリットはこちらです。
メリット
- 社会的な時流に乗っている
- 業界が伸びている
- 起業スキル・経験が身につく
- やりがいが高い
デメリット
- 実力主義である
- 社会や環境変化の影響が大きい
- 勉強が多い
具体的に見ていきましょう!
メリット
社会的な時流に乗っている
「サステナブル」×「イノベーション」に日本の大手企業、そして投資家が注目しています。
サステナブルは、もはや慈善活動ではなく、本業での社会貢献に直結する企業が求められています。
さらに、ITやテクノロジーを活用すれば、自動化させて、事業を急速に伸ばすことも可能になります。
イングランド中央銀行は、「サステナブルなビジネスでイノベーションを起こしていく企業に投資を集める」ことを宣言しました。
それにより、投資家は次の条件を満たす事業に、より投資する傾向になっています。
- サステナブルなビジネス
- ITやテクノロジーを活用
つまり、「サステナブル」×「イノベーション」の事業をすると、資金調達しやすく、起業・事業拡大しやすい、ということです。
詳しくは、NTTデータ副社長の藤原さんの「サステナベーション」という本が面白いのでおススメです。
業界が伸びている
最重要な点がこちら。
2008年→2015年の7年間で、ソーシャルビジネスは、企業数が約25倍、市場規模は約67倍に増えています。
【2008年調査】
- 企業数:約8000社
- 市場規模:2400億円(潜在的には2.2兆円)
[出展]経済産業省「ソーシャルビジネス研究会報告書」(2008年)
↓ ↓ ↓
【2015年調査】
- 企業数:約20万5千社 (対08年比25倍)
- 有給職員数:約577万6千人
- 付加価値額:16兆円 (対GDP比3.3%、対08年比67倍)
[出展]「我が国における社会的企業の活動規模に関する調査」(2015年)
ソーシャルビジネスは、現時点でも、これからも伸びていくでしょう。
伸びる業界で、波乗りしつつ生きることが大切ですね。
起業スキル・経験が身につく
ソーシャルビジネスを行う主体は、中小企業やNPOが多く、少数精鋭で「何でもやる」ことが求められがちです。
そのような環境で、事業立ち上げ、そして拡大に向けて様々な施策に取り組む中で、自己成長が求められます。
特にトップランナーの1社であるボーダレス・ジャパンでは、社会起業家の募集だけでなく、「ボーダレスアカデミー」で育成も行っています。
やりがいが高い
社会課題の解決に取り組むため、総じて、やりがいは高めです。
製販一体のビジネスモデルなので、店頭販売で直接お客様から感謝の言葉をいただけることに加え、生産者側の声も聞けるため、自分の仕事が何に繋がっているのか、ということが分かります。
[出展] 転職会議
デメリット
実力主義である
実力主義を裏返すと、「成果が正当に評価される」とも言えます。
どの業界でも言えることですが、結果を一切出せない人って、、、言ってしまえば会社のお荷物です。なので、ソーシャルビジネスでもそれ以外でも、実力主義は当たり前のことなのかなと思います。
中小企業やNPOなどでは、資源が限られていると人の育成にリソースを割きにくいです。
自分の成長には、自分で責任をもっていきましょう。
社会や環境変化の影響が大きい
ソーシャルビジネスが対象としている社会的弱者の方々です。
どの組織でも外部環境の影響を受けますが、社会的弱者への環境変化の影響は一段と大きいです。
例をあげればキリがありませんが、ここでは一例を紹介します。
新型コロナによって、絶対的な貧困が拡大し、非正規や飲食・サービス業などに多く従事しているシングルマザーに収入の減少が長期にわたっていることにより、子どもたちの生活、成長、学びに多大な影響も出てしまっています。
[出展] 「コロナ禍におけるひとり親世帯の子どもの状況」(2021.4.25)
また、それだけでなく、事業を行うソーシャルビジネス企業に対しても、環境変化は向かい風にも、追い風にもなりえます。
例えば、2020年にNPOの中でも「新型コロナ」対応の事業を行って募金を訴求できた団体と、それをできなかった団体とでは、大きく収入と事業に影響がありました。
このことから、社会・環境変化について学び、変化に対応していくことが大切です。
勉強が多い
ソーシャルビジネス業界は、成長が早く、変化も多いので、勉強することも多いです。
時代の流れが分かる=社会のニーズに応えやすくなる=社会貢献度が高まると思うので、幅広く勉強していきましょう。
※おすすめ本は記事の最後で紹介しています。
ソーシャルビジネス業界にいれば、仕事の中で自己成長の必要性に直面するので、情報へのアンテナを張った状態になると思います。
転職する流れとは【勉強法も解説】
転職において”経験” or ”未経験”は関係なし。
なぜなら、ソーシャルビジネスの勤務経験がある人の方がマイナーです。
業界未経験でも、何かしら生かせる経験はあります。
ソーシャルビジネス転職の際に、まずやること
転職サイトや転職エージェントに相談することです。
基本的に、ソーシャルビジネスの会社では、少数精鋭で運営していて、人材ニーズは高めです。
転職サービスはいくらでもありますが、オススメを下記にまとめます。
▽転職サイト
▽転職エージェント
- DODA|転職者満足度No.1…非公開の限定求人もあり。年収査定やキャリアタイプ診断など、関連サービスが充実しています。まずはここに登録しましょう。
- リクルートエージェント|転職成功実績No.1…最大級の転職サイトなので案件が豊富。選考対策のサポートもしてくれます。
- マイナビ20s…定番のマイナビです。大手だと求人数も多く、登録して損しないはずです。
読むべき本
最後に、ソーシャルビジネス業界のトレンドを知っておくために、読むべき本4冊をまとめます。
サステナベーション
メリットの社会的な時流に乗っていることとして紹介した、「サステナブル」×「イノベーション」についての本です。
NTTデータ副社長の藤原さんの本です。世界基準でのこれからの成長分野について分かります。
9割の社会問題はビジネスで解決できる
ソーシャルビジネスだけを行う会社、ボーダレス・ジャパンの創業者 田口一成さんの本です。
ボーダレスグループの仕組み、ソーシャルビジネスのつくり方が分かります。
裸でも生きる
途上国から世界に通用するブランドをつくる―
マザーハウス創業者の山口絵里子さんの本です。
等身大の女性が起業する苦労や楽しさが伝わってきます。
20円で世界をつなぐ仕事
マッキンゼーの戦略コンサルタントから転身、「TABLE FOR TWO」を世界的NPOに押し上げた社会起業家がつくった「すごいしくみ」と「新しい働き方」。
10年読みつがれてきた「ソーシャルビジネス」の教科書です。
このあたりは基礎教養的な位置づけですので、ぜひ一読してみてください。
ソーシャルビジネスを理解して、この業界で楽しく生きていきましょう!
頑張るあなたを応援しています!
次の記事で会いましょう。
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