開発コンサルタントに必要なスキルとは【未経験から転職する手順も】

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開発コンサルのキャリアを考えている人
開発コンサルのキャリアを考えている人

開発コンサルに必要なスキルを知りたい。

今は未経験だけど、キャリアに興味がある。

開発コンサルにはどんなスキルが必要なんだろう?

あと、キャリアプランも知っておきたいな。

この疑問に答えます。

▽この記事で分かること

  • 開発コンサルに必要なスキル【スペシャリスト/ジェネラリスト別】
  • キャリアプランとは【2パターンで解説】
  • 未経験から開発コンサルに転職する方法

この記事を書いている私は、開発コンサル会社での経験5年ほどです。

もともとの私は「開発コンサルっていいと思うけど、難しそうだし…。自分じゃ無理だろうな…」と思ってました。

しかし、自分の経験と同僚・先輩を見て断言できることは、「開発コンサルとしてゴールを決めて勉強すれば、確実にゴールに近づく」ということです。

この記事では、「これから開発コンサルを目指したいけど、どんなスキルが必要なのか?未経験でも行けるのかな?」という方向けに、「開発コンサルに必要なスキル」を解説していきます。

初心者向けに、専門用語少な目で、分かりやすくまとめました。

3分程で読めます。参考になれば嬉しいです(^^)

開発コンサルに必要なスキル

この記事では、JICA(国際協力機構)案件で活躍する開発コンサルにフォーカスして紹介します。

開発コンサル会社は、JICA案件を大きな収入の柱とし、その競争ルールを基準に人を採用・育成しているところが多いです。

※開発コンサル会社は自社案件や、アジア開発銀行などの開発機関の案件も請けたりしていますが、分かりやすくするため、この記事ではそれは対象にしていません。

開発コンサルの競争ルール

開発コンサルは、JICAから委託を受けて、JICAの代わりに案件を行います。

JICAが開発コンサルを選ぶにあたり、細かいものを省き、ざっくりいうと次のような競争ルールがあります。

  • JICA案件は入札方式の競争で、複数企業が提案書と見積書を提案して競争する
  • JICAが求める水準を理解し、「質の高いサービスをより安い価格で」提案した企業が強い。
  • 質の高さを担保するのが、開発コンサル1人1人の専門性と類似経験
  • 価格の大部分を決めるのは、人件費と旅費。近年は特に節約志向が強め。
  • 大学卒業からの年数で、あなたの年間売上の最大値(=月あたり単価。号数)が決まる
  • 開発コンサル会社の実績と信頼性も評価基準の一つ
  • 前提条件として、語学力と3年以上の社会人経験は必須

開発コンサルでは、専門家などのスペシャリストとマネージャーなどのジェネラリストがチームを組んで、プロジェクトに応募します。

個々人の強みを活かし、協力してチームとして求められる水準を満たすことが必要です。

求められるスキルは、JICA職員も開発コンサルもほぼ同じです。(ウェイトは違いますが)

スキルについて詳しくはこちらの記事を参照してください。

スペシャリストのスキル

インフラ整備、防災、保健医療、教育など、さまざまな分野での専門家がスペシャリストとして活躍しています。

もちろん案件や業務内容により求められるスキルにバラつきはありますが、ざっくり言うと次のような比重でのスキルが求められる傾向にあります。

▽求められるスキル

  • 分野・課題・専門力  ★★★★★
  • 問題発見・調査分析力 ★★☆☆☆
  • 援助関連知識・経験  ★★☆☆☆
  • 地域関連知識・経験  ★★★★☆
  • 総合マネジメント力  ★★★☆☆
  • コミュニケーション力 ★★★★☆
  • 体力         ★★★★★

一番は、専門資格や修士号を持っていて、その分野での類似経験があることです。

案件の対象国・地域での経験があると評価されます。

語学力は対象国での言語を話せるとベストですが、そうでなくても英語でTOEIC860点以上あれば、通訳を介してある程度支障なく仕事できます。

ジェネラリストのスキル

プロジェクトマネジメントやアドミ関係などで、ジェネラリストのスタッフも活躍しています。

比重 もちろん案件や業務内容により求められるスキルにバラつきはありますが、ざっくり言うと次のような比重でのスキルが求められる傾向にあります。

▽求められるスキル

  • 分野・課題・専門力  ★★★☆☆
  • 問題発見・調査分析力 ★★★★★
  • 援助関連知識・経験  ★★★★☆
  • 地域関連知識・経験  ★★★☆☆
  • 総合マネジメント力  ★★★★★
  • コミュニケーション力 ★★★★★
  • 体力         ★★★★★

プロジェクト管理を担うため、人・モノ・金のマネジメント力が求められます。

JICAをはじめ多くの関係者への調整を担うため、援助関連の知識、調整力も必要です。

スペシャリストほどではありませんが、何かしらの分野での専門性も

また、コミュニケーション能力は、スペシャリストより高い水準で求められます。英語はできて当たり前で、+αであと1言語(フランス語、スペイン語、アラビア語、現地語など)をできると良いです。

前提として、JICA案件ではプレゼンやレポートも多いので、プレゼン力、レポート作成力、合意形成力も必要です。これも「援助関連知識・経験」でしょうか。

まさに、幅広く学び経験するジェネラリストですね。

開発コンサルのキャリアプランとは【3パターンで解説】

開発コンサルのキャリアプランも見ていきましょう。

  • パターン①:会社の中でスペシャリストの道を究める
  • パターン②:会社の中でジェネラリストの道を究める
  • パターン③:起業・フリーランスを目指す

パターン①:会社の中でスペシャリストの道を究める

スペシャリストとして、「何でもできる専門家」を目指すことです。

世界の技術は日々進歩しているので、新技術や手法など学ぶことは尽きません。

一つの専門分野を極めていくことも方法ですし。

建築士+電気水の専門性を身に着けるなど、+αでの専門性を磨いていくことも方法です。

開発コンサル会社では、コンサルの付加価値を上げるインセンティブとして資格取得手当制度を設けているところも多いので、そういった制度を活用するのも方法です。

現在未経験の方は、ここまで先のことを考える必要はないと思いますが、「専門技術が好きで、学習を続けて知的好奇心を満たしたい人」は、スペシャリスト向きかなと思います。

パターン②:会社の中でジェネラリストの道を究める

ジェネラリストとして、「開発案件でこの人がいれば大丈夫」と思われるような人材を目指すことです。

ある程度の専門性、援助関連知識、高い語学力があり、JICA案件を進めるにあたって必要な調整やマネジメントをできる人材。

そういった人になるには、いくつも案件をこなして経験を積み、能力を磨いていく必要があります。

パターン③:起業・フリーランスを目指す

特にスペシャリストの方が独立することが多いですね。

フリーランスの専門家として活躍し、大手開発コンサル会社との契約を結んで働きます。

例えば設計士でいうと、「設計ができ、英語ができ、海外でも働け、JICA案件の経験がある」ような設計士は希少価値が高いです。

独立して個人で専門家として働けば、月収100万円は夢じゃないです。

会社だと色々と経費がかかるので、個人月収は20~50万円ほどになります。

もちろん、専門性と経験年数は必要で、「誰でも簡単に」という訳でもないですが、キャリア的に、こういった未来も拓けることは知っておいてもいいかもしれません。

未経験から開発コンサルを目指す方法

最後に転職の手順にふれておきましょう。

  • 方法①:業務経験+専門性を独学→就職
  • 方法②:JICA協力隊で経験→就職
  • 方法③:大学院で専門性を学ぶ→就職

方法①:業務経験+専門性を独学→就職

専門性の中でも、中小企業診断士や建築士など、仕事を続けながらでも取得できる専門資格はあります。

もちろん、TOEICなどで英語力を伸ばすこともそうです。

ちょっと負荷はかかりますが、業務経験+専門性を独学し、就職するのも方法です。

ここでのポイントは、応募したい開発コンサル会社の求める人材像から逆算してキャリアを積むことです。

方法②:JICA協力隊で経験→就職

開発コンサル会社で働く人はJICA協力隊の経験者が多いです。

JICA協力隊は国際協力の中で最もハードルが低い方法の一つです。

協力隊に参加して、語学力、現地に関する知識を身に着けること。

現地の方々との関係構築の中でタフな経験をすること。

それは、きっと全て開発コンサルとしての仕事にも生きてきます。

方法③:大学院で専門性を学ぶ→就職

ぶっちゃけ、大手の開発コンサル会社は、コンサルタント職では大学院卒の人材しか採用してない場合が多いです。

(大卒でも転職できる人は、よほどの国家資格と経験を持ってる人です)

研究科は、国際協力学、国際関係学、農学、教育学、ガバナンス学、経営学、情報技術研究、国際経済学、社会共生学など、さまざまです。

あなたの関心とマッチする研究科を選びましょう。

大手コンサル会社への転職の王道は、大学院で専門性を身に着けて、転職することです。

転職活動も始めておきましょう

独学、大学院、JICA協力隊への参加するにあたって、平行して転職エージェントに転職もありだと思います。

あなたの市場価値を知り、求人情報に照らして磨くべきスキル・経験を明確にできるからです。

私の友人にもいますが、「まずは中小の開発コンサルに転職し、その中で業務経験と専門性を積み、大手に転職する」という方法も多いにありなので、あなたにとって最適な方法を探すのが良いですね。

▽転職サイト

  • PARTNER…JICAが運営する求人情報サイト。キャリアイベントなども参考になります。
  • リクナビNEXT…業界大手で、案件が豊富。独占案件もあり。転職系のノウハウ記事も充実。

転職エージェント

このあたり、詳しくはこちらの記事をどうぞ。

開発コンサルに求められるスキルとキャリアを理解することで、挑戦のお役に立てれば嬉しいです。 

張るあなたを応援しています!

次の記事で会いましょう。

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