【ワンピースから考える社会問題】強制労働と人権侵害

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社会問題に興味がある人
社会問題に興味がある人

ワンピースで、メタファー的に取り上げられている社会問題について、分かりやすく、面白く、知りたい!

ドレスローザでのおもちゃや小人の強制労働のようなことは現実でもあるの?

▽この記事で分かること

  • アニメ「ワンピース」より。ドレスローザでの強制労働
  • ウイグル自治区で続く強制労働。まさか私たちの洋服も…?
  • 私たちにできること

この記事の作者は、ワンピースが大好きな、人道支援NGOの現役スタッフです。

ワンピースの中では、いくつか実在する社会・環境問題がメタファーとして使われています。

ワンピースは社会の縮図、と言われるほどです。

読者の皆さんにとって、世界での社会・環境問題を楽しく学び、興味をもつきっかけになれれば嬉しいです。3分ほどで読めます。

※ワンピース作者が、実際にこの社会・環境問題を参考にしているかは分かりません。メタファーから連想される社会・環境問題を、独断と偏見で紹介しています(*^^*) ご了承ください♪

アニメ「ワンピース」より。ドレスローザでの強制労働

新世界のドレスローザでは、人間とおもちゃが共存して暮らし、一見はとても美しく平和な島でした。

しかし、実態は、現国王のドフラミンゴとそのファミリーの指示により、おもちゃは強制労働させられ、武器の密輸などに加担させられていました。

また、小人のトンタッタ族のどんな植物でも育てられる技術に目をつけ、その一族の姫を誘拐し、「頑張って働けば病気の姫様を助けられる」と騙して、人造悪魔の実を育てさせていました。

麦わらの一味は、トンタッタ族、おもちゃの兵隊と協力して、ドフラミンゴに挑みます。

果たして、おもちゃたち、小人たちを解放できるのか…!?

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この強制労働、現代ではどうなのか?

次の章でみていきましょう。

新疆ウイグル自治区で続く強制労働

強制労働って過去の話じゃない?今も行われているの?

筆者
筆者

ウイグル自治区では強制労働が今もなされていると言われます。

その影響は、実は私たちが日々着る洋服にも…!?

分かりやすく解説します。

規模

中国の新疆ウイグル自治区では、100万人以上が強制収容施設に収容されているといわれています。(注2)

Center for Global Policyのレポートによると、2018年に少なくとも57万人が強制的に綿花の収穫に送り込まれたと言います。(注1)

経緯と原因

新疆ウイグル自治区では、イスラム系少数民族のウイグル族が暮らしています。

基本的に、中国は自治区での自治を認めています。

2014年に習近平がこの地を訪れた際に、イスラム過激派がテロを起こした事件がありました。

 イスラム過激派
イスラム過激派

武力を使ってでも独立したい!

 中国共産党
中国共産党

共産党への忠誠心がない!許せない!

中国共産党の一党独裁体制の中国としては、それを許せず、迫害の対象としました。

習近平は、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を進めています。その要の土地が新疆ウイグル自治区です。中国共産党に従わない人たちが存在することは邪魔なのです。

人権侵害

中国共産党は、近年、新疆ウイグル自治区やその周辺に、強制収容施設を何百も建設してきました。

この施設には100万人以上が収容され、このような人権侵害が行われていると言われます。

  • わずかな賃金または無給での労働を強制する
  • イスラム教で禁じられている食べ物を強制的に食べさせる
  • 常に行動を監視

近年は機械化が進んでいるにもかかわらず、綿花を手摘みさせていることも分かりました。これは、とても重労働で危険なことです。

また、強制労働に加えて、強制的に中絶や不妊手術をすることで、ウイグル人の出生率を低下させています。

このような状況を、アメリカは「ジェノサイド(集団殺害)」と避難しています。

洋服などへの影響

新疆ウイグル自治区では、中国の85%、世界の20%の綿を生産しています。

日本でのファッションショップの店頭に並んでいる製品Made in Chinaが多いです。

気づかないうちに、実は消費を通じて、強制労働に加担してしまっているかもしれません…

また、アメリカでは、バイデン政権に移行しても「米中新冷戦」は続いています。

2021年12月には、「ウイグル強制労働防止法案」が可決され、新疆ウイグル自治区からの輸入を原則として禁止されることになります。(注3)

Take Action!私たちにできること

いかがでしたか?

この記事では、こちらを解説しました。

  • アニメ「ワンピース」より。ドレスローザでの強制労働
  • ウイグル自治区で続く強制労働。まさか私たちの洋服も…?

この問題について、私たちができることを3つ紹介します。

知る・広める

新疆ウイグルでの強制労働の問題について、もっと調べたり、この記事で知ったことを家族や友達に伝えたり、拡散したりすることも1つの方法です。

また、アニメを観る時「これって現実社会だとどうなのだろう?」と考えてみるのも大事です。

考えて消費する

恐ろしいことは、気づかないうちに強制労働で作られた綿や洋服を使ってしまっていることです。

商品タグの産地をチェックして消費しましょう。Made in Chinaだと、気づかずに加担してしまっているリスクがあります。

「買ったけどあんま着なかった」って服はありませんか?

ファストファッションを安易に買わず、一度買った洋服は大切に長く使うことも方法です。

仕事にする

強制労働などの人権問題を解決するために、国連、NGOなどで働くことも方法の一つです。

こちらの記事を参考に、キャリアを考えてみましょう。

名言。最後に、「ワンピース」より、ドフラミンゴに対峙したルフィーの名言を紹介します。

ルフィ
ルフィ

何でもかんでも お前は手の中に閉じ込めて……!!!

どいつもこいつも操ろうとするから おれは息がつまりそうだ!!!お前をブッ飛ばして おれは出ていく!!!!

私たち一人ひとりの力は微力ですが、集まれば大きな力になります。

頑張るあなたを応援しています!

次の記事で会いましょう!

出展

(注1) Business Insider, 中国、新疆ウイグル自治区で強制労働、収容施設の少数民族57万人以上に綿花を収穫させたか

(注2) Wikipedia, ウイグル人大虐殺

(注3) 読売新聞, 強制労働で作られた…米下院、ウイグルからの輸入禁止法案を可決 (2021.12.9)

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