これまで会社員として3~5年働いてきたけど、国際協力の仕事に転職したいな。
20代後半だからこそ、フィールドに行きたい!
開発コンサルでのキャリアってどうかな?
この記事の筆者は、国際協力業界で10年以上。元開発コンサル、NGO現役スタッフです。
この記事では、開発コンサルでのフィールドキャリアを紹介します。
結論からいうと、開発コンサル企業で働きJICA案件のフィールドで活躍したかったら、大学院卒の社会人5年以上で、経験年数は長いほど望ましいです。
大卒の社会人3年目での転職はだいぶ厳しいです。なぜでしょうか?
その理由を説明します。3分で読めます。
【社会人3~5年目向け】開発コンサルの国際協力キャリア
開発コンサルタント市場
まず全体的なマーケット状況から説明します。
日本の人口が減り、税収入が減り、ODA事業が縮小する中、JICA案件も減少傾向にあります。
JICA案件のコンサルタント契約件数は、954件(2015年度)⇒504件(2019年度)に減少。
案件全体のパイが小さくなり、かつ求められるレベルも上がっているため、競争環境はより激しくなっています。
単独受注できるような大手の開発コンサルに利益が集中し、中小企業はJVで入るか、淘汰されます。
JICA契約件数トップの開発コンサル3社はこちらです。
- 日本工営株式会社
- 株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル
- 八千代エンジニヤリング株式会社
以上を踏まえて、開発コンサルとしてのキャリアを磨きたい、長く勤めたい方は、この観点で転職先候補をチェックするのがオススメです。
- 大手開発コンサル
- JICA案件のほかに、他の開発機関からの案件受注もしくは自社での案件形成している
もっと知りたい方は、この記事も併せてどうぞ。
[市場原理] JICA案件での開発コンサルタントの格付
JICA案件での、開発コンサル会社の収入は何で決まるか知っていますか?
結論から言うと、プロジェクトの業務従事者の格付に基づく報酬単価×労働期間です。
これにより、開発コンサル業界に市場原理が働いています。
月あたりの報酬単価は、5号で201万円、3号で315万円と約1.5倍の差があるので、開発コンサル会社がより儲けるためには、「できるだけ職務経験が長く、専門性のあるスタッフを雇いたい」となります。
JICAの格付と、標準年数、報酬単価はこちらです。
格付 | 標準年数 | 2021年度報酬単価(月額上限額) |
特号 | その都度決定 | 4,295,000円 |
1号 | 23年以上 | 4,031,000円 |
2号 | 18年以上23年未満 | 3,532,000円 |
3号 | 13年以上18年未満 | 3,151,000円 |
4号 | 8年以上13年未満 | 2,498,000円 |
5号 | 5年以上8年未満 | 2,018,000円 |
6号 | 2年以上5年未満 | 1,785,000円 |
この標準年数は、大学卒業後の年数で、大学院の期間も経験年数に含まれます。
例えば、このようになります。
- 大学院卒(2年)+社会人16年は、18年の経験で、3号
- 大学院卒(2年)+社会人3年は、5年の経験で、5号
- 大学卒+社会人3年は、6号
ぶっちゃけて言うと、JICAから業務従事者として評価されるのは4号以上が目安です。
若手として将来を期待して雇って5号。
6号はほぼ新卒採用と同じくらいの戦力です。
残酷ですが、JICA案件ではカッチリと年齢で格付されてしまいます。
※もしあなたが業務従事者を目指してなかったり、応募先の企業がJICA以外の案件をやっていたら話は別ですよ。
求められる要件
大手コンサルは軒並みインフラ整備などのハード系です。
ハード系の開発コンサルでは、ざっくりとこのような要件が求められます。
- 理系学部卒、院卒
- 5年以上の業務経験
- TOEIC850点以上(望ましい)
もちろん、募集要項によりますし、希少な専門性だと語学力はそこまでできなくても何とかなったりするので、大まかな傾向です。
▽開発コンサルタントへの転職キャリア【留意点と求人情報】
では、文系はどういうキャリアがあるの?
文系も「専門性×業務経験×語学力」を身に着ければ、十分に可能性があります。
大学院を出れば、教育、ジェンダーなどのソフト系の開発コンサルで働くこと。
インフラ系の開発コンサルの、プロジェクトマネジメント、バックオフィスなどの職種などの、可能性があります。
▽文系の開発コンサルのキャリアはこちら
開発コンサルのフィールド業務
聞くところによると、コロナの影響で出張は減ってるようですが、コロナ前には1年の半分以上は海外出張をしていたみたいです。
今も、1週間~2カ月程度の出張が年に何回かあるようです。
プロジェクトベースでの仕事なので、もちろん繁閑はあります。
インフラ建設となると、やはり、現地での活動(現場監督や現地の人への技術指導)が多くなるため、どうしても現地にいる時間が長くなるようです。
ソフト系コンサルタントも現地滞在の長い人はいますが、平均すると(統計があるわけではないですが)、インフラ系開発コンサルタントの方が長いかもしれませんね。
Take Action!
いかがでしたか?
社会人3~5年目の国際協力キャリアとして、開発コンサルを紹介しました。
- 開発コンサルタント市場
- [市場原理] JICA案件での開発コンサルタントの格付
- 求められる要件
- 開発コンサルのフィールド業務
結論、求めるものを明確に、具体的に、肯定的に決めれば、道はいくつも見えてきます。
それに見合う専門性、実務経験、語学力を身に着ければ最強です!
他にも、ソーシャルビジネスでのキャリアもありますが、また別の記事で紹介しますね。
人生で今日が一番若い日です。
思い立ったら、まず行動してみましょう!
キャリアの選択肢を幅広く検討したい!
選考の合格率を上げたい!
こういう方は、転職エージェントを使うのがオススメです。
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