- WFPとFAOの違いは?
- WFPとユニセフの違いは?
の疑問にこたえます。
本記事の信頼性
WFP、UNICEF、FAOの位置づけ
WFP(国際連合世界食糧計画)とUNICEF(国際連合児童基金)は、国連の最高意思決定機関である総会の直属の補助機関です。
FAO(国連食糧農業機関)は、専門機関として位置づけられています。
WFPとUNICEFの比較
WFPとユニセフの概要はこちらです。
一番大きな違いは、活動の軸です。WFPは「食糧支援」、ユニセフは「子ども支援」を軸に活動しています。
WFPとユニセフの活動内容で、共通すること、共通しないことのざっくりした区分はこちらです。
WFPは「食糧」を軸に学校給食、食糧生産の自立支援、食糧や物資などを搬送するロジスティクス支援、緊急支援など行います。
UNICEFは「子ども」を軸に、子どもの命と権利に必要な、保健、栄養、水と衛生、教育、暴力や搾取からの保護、HIV/エイズ、緊急支援などを行います。
支援の分野は、ユニセフのほうがより広いイメージです。
母子栄養や緊急支援では、食糧面、子ども面の双方の支援が求められます。例えば、同じ地域の緊急支援でも、子ども等への医療ケアはユニセフ、食糧支援はWFPというように業務のすみわけがなされ、効果的・効率的に支援が届けられるように調整がなされています。(※支援のすみ分けはケースバイケースですので、上記はその一例です。)
WFPとFAOの比較
WFPとFAO(国際連合食糧農業機関)の概要はこちらです。
WFPのよくあるご質問では次のように説明しています。
WFPと国連食糧農業機関 (FAO)は飢餓撲滅のため2本立てのアプローチを採っています。
WFPの任務は短期的な問題の対応です。飢餓に苦しむ貧しい人々に食糧を配給し、飢餓と貧困の悪循環を断ち切るのを助けます。緊急事態や開発プロジェクトに対する食糧支援という形で食糧を直接受益者に届けます。
FAOは農業発展など飢餓撲滅のための長期的な国際的な取り組みを展開します。FAOは先進国および開発途上国の双方を対象に、中立的なフォーラムとしての役割を担っており、すべての国が平等な立場で会合に参加し、合意に向けた交渉と政策議論を行ないます。FAOは知識情報源でもあります。開発途上諸国および移行経済諸国の農林水産業の近代化と向上とすべての人々の十分な栄養確保を支援しています。
[出典]WFP よくあるご質問
例えば、洪水・旱魃などの自然災害や紛争などで、食糧の緊急支援はWFPが行い、復興に向けた長期的な支援はFAOが行います。
短期/長期のアプローチですみ分けているWFPとFAOですが、同じ「飢餓撲滅」という目的に向けて協力して取り組んでいます。
まとめ
WFPとユニセフの大きな違いは、活動の軸です。支援の分野は、ユニセフのほうがより広いイメージです。
- WFPは「食糧」を軸に学校給食、食糧生産の自立支援、食糧や物資などを搬送するロジスティクス支援、緊急支援など行います。
- UNICEFは「子ども」を軸に、子どもの命と権利に必要な、保健、栄養、水と衛生、教育、暴力や搾取からの保護、HIV/エイズ、緊急支援などを行います。
WFPとFAOの違いは、短期アプローチor長期アプローチの違いです。
- WFPは「短期的」な母子栄養、学校給食、緊急支援などを行います。
- FAOは「長期的」な開発援助、農林水産に関する情報収集/提供・政策提言、緊急復興支援などを行います
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