SDGsに取り組むか検討している。SDGsをビジネスで重要視されている理由は何か?
の疑問にこたえます。
SDGs (持続的な開発目標)とは、2015年に国連サミットで採択された、2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
この記事では、SDGsが特に大手企業やグローバルに活躍する企業で重要視される理由を3つご紹介します。
この記事では、実際に企業向けのSDGsコンサルを行っている方の著書「SDGs思考 2030年のその先へ 17の目標を超えて目指す世界」をもとに解説します。
「SDGsいまいちよく分からない…」という方は、この記事も併せてご覧ください。
SDGsが重要視される理由3つ
SDGsが大きな機会を創出するから
SDGsはいわば、2030年に向けた人類の未来予想図です。世界経済を伸長させるための目標と施策がちりばめられています。例えばこちらです。
- 化石燃料から再生エネルギーへの転換
- インターネットを含めたICT技術のグローバル規模での普及
- 技術革新の進展
SDGsを実現するためには、世界で年間500~700兆円の規模の資金が必要になるといわれています。(注2)
これは、SDGsが2030年に向けて「新しい市場を創出する」ということです。
企業としてこのような新市場を自らの機会と捉え、勝機につなげていくのは当然のことといえるでしょう。
また、落合陽一さんの「2030年の世界地図帳」でも、SDGsを指針として将来の世界や今後発展する技術などを解説しています。
ビジネス機会を見つけたい方は、SDGsが目指す世界を理解したい方は、併せて読んでみると理解が深まります。
SDGsによってリスクを最小化できるから
SDGsが示す気候変動への対策や人権尊重のための方向性は、企業が生み出す負の社会的インパクトを最小化するとともに、自社へのリスクも最小化するヒントになりえます。
例えば、温室効果ガス(GHG)の排出について、対策を行わないような企業はメディアからのバッシングなどで企業イメージが下がるリスクがあります。GHG排出に関する国際ルールに則っていれば、それが企業を守る盾となるでしょう。
また、従業員への残業代未払いや過労死が生じれば、社会的なバッシングを受けて企業イメージが下がるリスクがあります。SDGsを土台とした企業を律する規範が数多く出てきていますが、SDGsは社会だけでなく企業を守るための盾であるといえるのです。
このような観点からも、企業がSDGsに取り組むのは理にかなっています。
SDGsは経済活動の土台を形成するから
少し俯瞰的な観点から私たちの経済活動を見ると、次のような図になります。
環境が破壊されたら漁業も農業も立ち行かなくなり、そこを前提とした企業活動は基盤を失います。
また、紛争や難民問題などが深刻化することで、これまでの企業活動が大きな影響を受けるといったことは最近でも多くの国でみられます。
つまり、企業を含むすべての主体がSDGsに取り組むことは、私たちの経済社会活動の土台を守ることでもあるのです。
まとめ
上記の3つの理由を「経営」の観点から考えると、企業がSDGsに取り組むことは、企業の本文である「利益をあげながら社会に対して善をなすこと」に完全に合致します。
利益だけを優先し、社会に対して悪をなすことは企業として許されません。しかし、逆に社会に善をなすだけで利益をあげなければ、企業として存続できません。この難しい方程式を成立させるためには、両方を同時に満たす方法論が必要です。
それこそがSDGsであり、企業がSDGsを活用して利益をあげることは、企業の大義に正面から応えることではないのでしょうか。(注1)
会社へのSDGsの導入手法や考え方など、より具体的に知りたい方はこちらの本がおススメです。
頑張るあなたを応援しています!次の記事で会いましょう!
出典
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