ワンピースで、メタファー的に取り上げられている社会問題について、分かりやすく、知りたい!
シャボンディ諸島での人身売買のようなことは現実でもあるの?
▽この記事で分かること
- アニメ「ワンピース」より。シャボンディ諸島での人身売買
- 世界での人身売買の現状
- 私たちにできること
この記事の作者は、ワンピースが大好きな、人道支援NGOの現役スタッフです。
ワンピースの中では、いくつか実在する社会・環境問題がメタファーとして使われています。
ワンピースは社会の縮図、と言われるほどです。
読者の皆さんにとって、世界での社会・環境問題を楽しく学び、興味をもつきっかけになれれば嬉しいです。3分ほどで読めます。
※ワンピース作者が、実際にこの社会・環境問題を参考にしているかは分かりません。メタファーから連想される社会・環境問題を、独断と偏見で紹介しています(*^^*) ご了承ください♪
アニメ「ワンピース」より。シャボンディ諸島での人身売買
スリラーバークを出航した麦わらの一味。
魚人島をめざしてサニー号を進めていた。
しかし、魚人島は海底にあるようだが、行き方が分からない。
困っているルフィ達の目の前に現れた人魚のケイミ―が行き方のヒントをくれます。
しかし、シャボンディ諸島につくと、ケイミ―が人攫いにさらわれてしまう。
ケイミ―は人魚であり、奴隷のヒューマンショップでは高く売れるからです。
麦わらの一味は、ケイミ―の奪還を図る。
一方で、世界貴族のチャルロス聖は、奴隷を非人道的に扱っており、人魚ケイミ―を買おうと狙います。
はたして、取り戻せるのか…?
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人身売買(人身取引)の現状
世界での人身売買の現状はどうなの?
人身売買とは、売春、強制労働、または奴隷などの目的のために、脅迫や誘拐などの手段をつかって人を獲得し、輸送し、収容することです。
被害者は、2017年に確認されただけでも1万人、推定では4030万人(2016年)いると言われています。
特に、女性や子どもが多いです。
人身売買禁止ネットワークが定義を分かりやすくまとめているので、紹介します。
きちんと言うと、人身売買と人身取引とで違いはありますが、ほぼ同義なので、この記事では人身売買といいます。
被害者の数
世界でおよそ4,030万人が人身取り引きの犠牲になっていると推定されています。
その約半分はアジア地域に集中し、約70%は女性ともいわれます。(2016年, 注2)
アメリカ国務省によると、人身取り引きは1500億ドル(約15兆円)におよぶ、組織的な犯罪です。(注4)
しかし、人身売買はアンダーグラウンドで行われるため、この数は氷山の一角で、実はもっと多くの方が苦しんでいるともいわれます。
※この記事では、実際に人身取引が検出された数(約1万人, 注3)でなく、より現実に即せるよう、奴隷として働いている人の推定数を紹介しています。
人身売買の事例
ミャンマーでは貧困やドラッグなどの問題により、隣の豊かな国、中国に人が売られるといったケースがおこっています。
4歳キンキンウーちゃんは、お金目的のために中国の人身売買業者に1000ドル(約11万円)で売られました。
しかし、実の祖母の献身的な努力により、何とか連れ戻され、今は叔母さんと一緒に暮らしています。
これはとても幸運なケースですが、今も搾取され続けている人もいるのです。
Take Action!私たちにできること
いかがでしたか?
この記事では、こちらを解説しました。
- アニメ「ワンピース」より。シャボンディ諸島での人身売買
- 世界での人身売買の現状
この問題について、私たちができることを3つ紹介します。
知る・広める
この問題は他人事でなく、日本やアメリカでも、人身売買目的の誘拐のためにネット上に広告がだされたり、SNSで繋がることがあります。
それは一見ではそうと分からず、「モデル募集」や「彼氏・彼女を確約」といった甘い言葉で子どもたちを誘うのです。
それを防止するには、家族がお互いに関心を持ち、安心できる場をつくることと思います。
人身売買の問題について、もっと調べたり、この記事で知ったことを家族や友達に伝えたり、拡散したりすることも1つの方法です。
また、アニメを観る時「これって現実社会だとどうなのだろう?」と考えてみるのも大事です。
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寄付する
人身売買の被害者のうち25%が子どもです。
国際NGOのワールド・ビジョンは、人身取引や性的虐待・搾取から子どもたちを守るために、予防・啓発、被害にあった人たちの保護とケアを行っています。
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働く
強制労働などの人権問題を解決するために、国連、NGOなどで働くことも方法の一つです。
こちらの記事を参考に、キャリアを考えてみましょう。
私たち一人ひとりの力は微力ですが、集まれば大きな力になります。
頑張るあなたを応援しています!
次の記事で会いましょう!
出展
(注1) 人身売買禁止ネットワーク
(注2) ILO, Global Estimates of Modern Slavery
(注3) UNDOC, Detected trafficking victims – 2017
(注4) ZOE Japan アメリカで起きている人身取引
(注5) World Vision、人身売買
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