ソーシャルビジネスでの起業、事業拡大のために資金調達したい!
良い条件で資金調達する方法は?
審査を通すためにすべきことは?
の疑問にこたえます。
この記事の信頼性
中小企業診断士というコンサル資格を学んだ筆者が、作成しています。
この記事では、ソーシャルビジネスでの資金調達方法、審査を通すためのノウハウをご紹介します。
資金調達方法
方法は、ざっくりと民間金融機関からの融資、公的金融機関からの融資、クラウドファンディングの3つがあります。
それぞれの金利相場を比較していきましょう。
公的金融機関:約0.05~2.5%
民間金融機関:約2~6%
クラウドファンディング:7~20%
圧倒的に、公的金融機関の金利相場が低いですね。
クラウドファンディング高すぎ…
金利相場や、その他の借入条件を踏まえて、賢く判断していきましょう。
また、NPO法人でしたら、マンスリーサポーターや都度の寄付でご寄付を募る方法もあります。
こちらの記事でまとめていますので、ご興味のある方は併せてご覧ください。
日本政策金融公庫:ソーシャルビジネス支援資金
ここでは、公的金融機関の代表である日本政策金融公庫(略称:日本公庫)のソーシャルビジネス支援資金についてご紹介します。
低利子・長期で貸し出してくれる、まさに国民の味方です。
概要
資金の使い道:事業を行うために必要な設備資金および運転資金
融資限度額:7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間:設備資金 20年以内、運転資金 7年以内 (うち据置期間2年以内)
利率:約0.05~2.5% ※日本公庫と相談
担保・保証人:日本公庫との相談です。NPO法人では利率を上乗せすることで代表者保証が不要になる特例があります。
[出展] ソーシャルビジネス支援資金
はじめての開業の場合は、実際に融資を受けられる金額は、自己資金の2倍から多くても5倍程度が目安です。
要件
この支援資金を利用するには、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
- NPO法人
- 老人福祉・介護事業、児童福祉事業、障がい者福祉事業等を営む方(NPO法人以外)
- 社会的課題の解決を目的とする事業を営む方(NPO法人以外) ※
※3の場合、日本公庫が定める一定の要件を満たす必要がありますので、支店窓口に相談する必要があります。
ソーシャルビジネスの取り組み例
「社会的課題の解決を目的とする事業」では、次のような分野での融資の実績があります。
日常生活に密接するものから、途上国支援まで多岐にわたる分野への支援が行われています。
- 高齢者の介護
- 子育て支援
- 女性活躍推進
- 障がい者の就労支援
- 商店街の空き店対策
- 過疎地域の活性化
- 被災地復興
- 自然・環境保護
- 途上国支援 など
対象はとても広いので、実はあなたの事業も対象になっているかも…!?
まずは日本公庫の窓口に相談してみましょう。
留意点
「ご利用は計画的に」は、日本政策金融公庫から借り入れを受ける場合にも同じです。
遅延損害金の割合は年8.80%です。(2021年4月1日から2022年3月31日までの貸付け)
事業計画をたて、返済の目途もたてた上で融資を受けましょう。
また、はじめての開業の場合は、実際に融資を受けられる金額は、自己資金の2倍から多くても5倍程度が目安です。
必要な資金と、借入可能な金額のバランスを検討しましょう。
利用者の声
(障がい者福祉)
B型事業所を開設した4ヶ月後にコロナの流行が始まったことで、事業が当初の計画通りに進まず運転資金が必要になったため、追加の融資を相談しました。
日本公庫から追加融資を頂いたおかげで、事業を継続することができました。現在は経営状態も改善しつつあり、今振り返ると、本当にあのときに諦めないで良かったなと思います。融資頂けたことに感謝しています。(注2)
想いを実現させ事業として継続していくには、しっかりとした事業計画をつくり、資金を確保する必要があります。借入に不安な方もいるかと思いますが、事業計画がきちんとしていれば返済は問題ありません。
むしろ返済義務があることで、事業に対する覚悟も変わってくるのではないでしょうか。
資金繰りは一度管理を怠ってしまうと取り返しがつかない状況になりかねませんので、どんなに忙しくても日々の管理を徹底するように心掛けてください。(注2)
事業を始める際には様々な不安もあり、なかなか踏み出せない方もいるかと思います。私自身も考えすぎて動き出すまでに時間がかかることが多いのですが、考えているだけでは何も始まりません。
仮につまずいたとしても、支えてくれる人は必ずいますので、想いを実現させるための第一歩を思い切って踏み出してみてください。(注2)
審査を通すための対策
事業計画の立て方
日本公庫が事業計画の立て方などを動画で紹介してくれています。
スタディして、備えましょう♪
詳しくはこちら>> ソーシャルビジネスの経営講座~10分で学ぶソーシャルビジネス経営のポイント~
日本公庫の窓口への相談
事業計画の段階であっても、窓口へ相談はできます。
「審査」のためでなく「事業をより良くするため」のアドバイスをもらえます。
気軽に相談してみましょう。
ソーシャルビジネス支援ネットワークの活用
日本公庫では、地方公共団体、地域金融機関、NPO支援機関等と連携し、NPOや社会的企業の経営課題の解決を支援するネットワークの構築に取り組んでいます。(注3)
このネットワークを活用するメリットは、大きくこの2つです。
- 日本公庫への相談会
- 人脈づくり、情報交換
セミナーやイベントが開催されているので、効果的に活用するのがおススメです。
Take Action!
いかがでしたか?
この記事では、ソーシャルビジネスの資金調達の方法として、国民の味方、日本公庫のソーシャルビジネス支援資金について解説しました。
読者の皆さんの挑戦により、社会課題が解決され、きっとより良い社会が待っています。
明るい社会のビジョンを共に描きましょう。
頑張るあなたを応援しています!次の記事で会いましょう!
出展
(注2) 日本政策金融公庫:ソーシャルビジネス支援資金:お客さまインタビュー
(注3) ソーシャルビジネス支援ネットワーク
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