- ゼブラ企業とは?
- ゼブラ企業とユニコーン企業の違いは?
- 日本のゼブラ企業の例は?
の疑問にこたえます。
この記事では、ゼブラ企業について、ユニコーン企業との比較や、企業の例などで分かりやすく解説します。
ゼブラ企業とは
ゼブラ企業とは、持続可能な成長を掲げ、利益と社会貢献の両立をめざすスタートアップ企業です。
一見相反する2つの目標を追う姿をシマウマに例えています。
Zebras Unite(米国)は、2017年に設立され、ゼブラ企業の普及のための呼びかけを行っています。
ゼブラ企業とユニコーン企業の違い
ユニコーン企業を無条件に称賛する風潮に危機感を覚えた人々が提唱したのが「ゼブラ企業」という概念です。
急激な成長や市場の独占などを特徴とするユニコーン企業とは対照的に、ゼブラ企業では利益と社会貢献の両立を目指します。
ユニコーンとゼブラ企業では、経営の仕方が全く異なります。
ユニコーンにおいては、上場・急成長を目指し、事業規模を急拡大するためにあらゆる施策を打ちます。
社会的なトレンドや事業提携など、事業拡大に資するあらゆる機会を活用し、リスクをとって投資を行なっていきます。
投資家は、リスクをとってでも事業規模を成長させることを求め、赤字になっても投資を拡大させ、さらなる資金調達を行うことを求めます。
“Winner takes all”(勝者が全てを得る) という市場環境の中で、ベンチャー企業は、他者よりも一秒も早く市場のパイを奪うことに心血を注ぎます。
一方で、ゼブラ企業は、他者と協調して持続可能な成長を求めます。
社会的なトレンドや大企業からの提携話などに安易に乗ることがありません。
そうした動きは、一時的には売上を伸ばすことになりますが、中長期的に見れば、固定費が増大したり、ブランドを毀損することになり、企業体力を奪うことになります。
- 自分たちの事業が目指しているものは何なのか?
- 自分たちが担う社会的な使命や、自分たちが社会に与えたい影響は何なのか?
事業規模の拡大や、経済的なリターンではなく、そうした観点に照らして、一つ一つの意思決定・経営判断が妥当なものなのかを問うていくのが、ゼブラ企業の特徴です。(注2)
日本のゼブラ企業の例
株式会社ボーダーレス・ジャパン
- ビジョン:ソーシャルビジネスで世界を変える
- 社会問題:受刑者・障がい者・若者の就労、産後うつ、地方問題、環境問題など
- 設立 :2007年3月
- 代表 :田口 一成
- 詳しくはこちら>>https://www.borderless-japan.com/
株式会社バイオーム
- 社会問題:生物多様性の保護
- 事業内容:生物情報アプリ開発・運営 生物情報可視化システムの提供 環境コンサルティング
- 設立 :2017年5月
- 代表 :藤木 庄五郎
- 詳しくはこちら>>https://biome.co.jp/
株式会社マザーハウス
- ビジョン:途上国から世界に通用するブランドをつくる。
- 事業内容:途上国でバッグやジュエリーなどを製造し、日本で販売
- 設立 :2006年3月
- 代表 :山崎 絵理子
- 詳しくはこちら>>https://www.mother-house.jp/
株式会社和える
- ビジョン:日本の伝統を次世代につなぐ
- 事業内容:日本の伝統技術を用いた商品の製造販売、ホテル事業、ブランドコンサルなど
- 設立 :2011年3月
- 代表 :矢島 里佳
- 詳しくはこちら>>https://a-eru.co.jp/company/
株式会社SENRI
- ビジョン:アフリカでの雇用創出、地場企業の成長支援
- 事業内容:アフリカで営業管理ソフトを提供
- 設立 :2015年
- 代表 :永井 健太郎
Take Action!
社会問題の解決を目指した事業を行う企業が、「ゼブラ企業」として再注目されています。
このような企業について、次のような関わり方があります。
- 知る、広める
- 商品・サービスを利用する
- 職員などで参加する
読者の皆さんのお役に立てれば嬉しいです。
頑張るあなたを応援しています!次の記事で会いましょう!
出典
(注1) 日経新聞 「ゼブラ企業」成長・貢献追う
(注2) Tokyo Zebras Unite
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