JICA国際協力専門員まとめ:役割・仕事・求人・給与【スペシャリスト向け】

JICA

国際協力専門員の仕事内容は?

給与や待遇は?応募方法は?

の疑問にこたえます。

国際協力専門員は、特定のテーマについて深い知識と長年の経験を備えた国際協力のプロです。

そのポストを狙いたい方に向けてて徹底的にまとめました。この記事を読むと、専門員の仕事内容、求められる要件、給与・待遇などが分かります。

国際協力専門員とは

役割

国際協力のプロとして、JICAとの有期の委嘱契約をかわした職員です。期限付職員の1つでもあります。JICAは「国際協力専門員」についてこのように説明しています。

特定分野に関する高度な専門性と充分な国際協力の実務経験、高いリーダーシップやコーチ・調整力、幅広い人的ネットワーク等を基に、JICAが実施する各種事業・業務やその方針に対して助言や専門的知見を活かした高い付加価値付けを行うとともに、JICAへの知見の蓄積、国内外への発信、国際協力人材の育成の役割も担います。

また、短期の調査団員や長期の専門家等として海外に派遣されることもあります。

[出典] 国際協力専門員・特別嘱託

一般的な主な業務

国際協力の経験を積んだプロとして、JICAへのアドバイス、国際会議などでの発言や、国際協力人材の育成などが期待されています。

プロジェクト等への付加価値付け

各国の現状や課題の把握・分析、相手国や日本国内リソースの発掘・調整、案件の形成・ 計画・実施管理・モニタリング・評価・フィードバックやフォローアップ等の質の向上のため、技術的・専門的見地からJICA 職員等に対し助言・専門的支援等を行います(課題アドバイザー業務)。

ナレッジマネジメントの牽引

JICA の組織ナレッジの向上とともに日本の ODA のプレゼンスを高めるため、各開発課題に関連する技術や国際協力に関する国内外の潮流・知見・経験の把握・分析、JICA の経験の体系化と国内外への発信・共有、ネットワークの拡大・強化、JICA内の人材育成を行います。国内外への発信においては、JICA(時に日本の ODA)を代表する国際的なリーダーとして、国際会議、学会等での発表等の役割も期待されています。

日本の国際協力人材の育成

JICAは日本の国際協力人材の育成も期待されているため、JICA 職員のみならず、国際協力を主業務とする専門家やコンサルタント、国際協力に関与する自治体や企業、国際協力を志す若手人材等の能力強化研修等の企画・実施に対する助言・専門的支援等を行います。

[出典] 2020年第2回 国際協力専門員 募集要項

上記の業務を行うため、国内だけでなく、開発途上国へ出張(複数回)もしくは長期滞在を行う可能性があります。

さらに、これら業務のため、専門員自身が知識やネットワークも日頃から向上させ ることが期待されています。

応募方法

求人情報の探し方

求人情報は、JICA公式ホームページやPARTNERでJICAが公募しています。また、JICA広報部がFacebookなどで告知を行っています。

募集分野・人数

「2020年第2回の国際協力専門員」では、以下の分野で募集されています。募集人数は 1~3 名で計15名の募集がなされています。(注1)

  1. 高等教育
  2. 農業・農村開発(フード・バリュー・チェーン(FVC))(2 名)
  3. 農業・農村開発(畜産・家畜衛生)
  4. 民間セクター開発
  5. 電力系統システム
  6. 鉱物資源
  7. 廃棄物管理
  8. 自然環境保全と持続的な利用
  9. 資金協力/インフラ(土木)(3 名)
  10. 資金協力/インフラ(建築)
  11. 資金協力/インフラ(全般)
  12. 海外投融資

2020年第2回では募集がありませんでしたが上記以外にも、保健医療、栄養、灌漑、平和構築、道路、水管理などの分野での募集があります。

応募資格等(分野共通)

国際協力のプロとしての採用のため、分野共通で次の要件が求められています。(注1)

  • 大学卒と同等以上(応募分野の修士号以上が望ましい)
  • 応募分野での10年以上の実務経験
  • 途上国での国際協力の実務経験(目安、5年以上)
  • 英語力 TOEIC860 点以上、TOEFL PBT 600 点/CBT 250 点/iBT 100 点以上、英検1級が目安。募集分野毎に異なります。
  • 高いサポート・コーチング力、調整・交渉力、発信力、マネジメント力、リーダーシップ、主体性、積極性、協調性、柔軟性などの資質を有する方
  • 基本的なパソコン、IT能力
  • 心身ともに健康(開発途上国の地方への出張も可能)

※分野ごとに求められる経験や能力は異なりますので、募集要項の確認は必要です。

給与・待遇

常勤での年俸額例は、職務経験30年の場合は約1,100万円、職務経験20年の場合は約900万円です。給与の月額は50万円以上となっており、プロとしての仕事への対価が支払われます。

また、通勤手当支給、社会保険あり(雇用保険、労災、健康保険、厚生年金)です。(注3)

応募方法

PARTNERからの申し込みを受け付けています。

提出書類

  • 履歴書(=PARTNERでの登録内容)
  • 志望動機・自己PR書(指定様式あり)
  • 英語力証明書
  • 業務実績を客観的に示す資料(提出任意)
  • 健康診断票(指定様式あり)(注1)

採用スケジュール

2020/10/2 質問締切

2020/10/9 応募締切

2021/4~10月 採用時期(4~10月でJICAが指定した日)(注3)

まとめ

国際機関、開発コンサルタントなどの民間企業、公務員、NGOなど、さまざまな経歴の人が応募しますが、専門員として採用される多くの人は開発途上国でのODAプロジェクトに関わる経験をしています。

国際協力専門員は、国際協力のスペシャリストとしてのキャリアでの1つのゴールとなるでしょう。ぜひ特定のテーマについて目指してみてはいかがでしょうか。

また、ベテラン向けの採用枠に「特別嘱託」という枠もあります。これについても別の記事でご紹介します。

頑張るあなたを応援します!次の記事で会いましょう!

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出典

(注1) 2020年第2回 国際協力専門員 募集要項

(注2) 国際協力専門員・特別嘱託

(注3) JICA国際協力専門員の募集(2020年 第2回)

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