世界で病気やケガで苦しんでいる人を助けたい。
どのような関わり方があるのか?
家庭があっても、子どもがいてもできる国際協力は?
語学やコミュニケーションが心配。語学力を鍛えるには?
自分にできるか自信がない…。背中を押してほしい時に読む本は?
の疑問にこたえます。
この記事の信頼性
この記事では、まず求めているものを明確にし、国際協力する方法5つを紹介します。
そして、「家庭がある。子どもいる国際協力できるの…?」や「語学力が心配…」といった方に、家庭があってもできる国際協力、語学対策の方法を解説します。
国際協力への参加方法や対策は、範囲が広くネットでの情報もまばらな中で、調べるのは結構大変ですよね。
この記事では、そんなあなたのために、国際協力する方法5つと対策を分かりやすくまとめました。
求めているものを明確に、具体的に決めよう
たった1度きりの人生。後悔せずに生きたいですよね。
まずは、ご自身の中で、この問いかけと向き合ってみましょう。
- どのような生き方をしたいですか?
- あなたが働く目的は何ですか?
- どのように国際協力に関わりたいですか?
- その障壁は何ですか?どのように乗り越えますか?
- あながた求めるものを明確に、具体的にイメージできたでしょうか?
それでは、国際協力の方法についてNGO、JICA、国連、開発コンサルでの関わり方を見ていきましょう。
国際協力する方法
NGOで働く
看護師の国際協力キャリアの王道です。
「患者さんに寄り添って医療行為をしたい!」という方や、
「医療を提供しなくても、資格を生かして働きたい!」という方におススメです。
NGOとしては、国境なき医師団、ジャパン・ハート、世界の医療団、JIM-NET、グッドネイバーズなどが有名です。
患者さんへの医療行為や、保健・衛生教育といった関わり方だけでなく、組織を支える仕事として人事・経理・ファンドレイジングといった幅広いポジションでの募集があります。
一口に「NGOでの国際協力」といっても、とても奥深く、団体によっても募集内容は様々です。
こちらの記事では、医療系NGOの団体紹介と募集ポジションの解説をしています
命の危機に瀕する人々に医療行為を提供したい人、看護の知識・経験を生かして貢献したい人におススメです。
JICA海外協力隊で働く
協力隊では、医療行為でなく、次のような教育・啓蒙的な援助を行います。
- 現地の病院スタッフ、看護師、学生の方々への指導
- 住民の方々への疾病予防のための啓発活動
経験年数3年以上(専門性によっては5年以上)で、英語力は低め(中学校卒業程度)でも応募できるポジションが多いです。
派遣前訓練で、英語や現地語の研修をしてくれ、手厚いサポートを受けられます。
また、協力隊は「国際交流の有償ボランティア」といった一面もあり、定量的な「いつまでに、どのような成果を上げる」といった成果にはそこまで厳密でなく、定性的な改善も評価してもらえる傾向にあります。
もちろん協力隊には看護のプロとして参加する必要がありますが、そこまで経験がない初心者でも参加しやすいのがメリットです。
国際協力する方法の中で、もっともハードルが低く初心者の方におススメです。
JICAで健康管理員として働く
看護師資格があり、必要な要件を満たしていたら、JICAで健康管理員として働くこともできます。
国内では、JICA職員、海外に派遣される専門家及びボランティアなどのJICA関係者の健康管理を支援する仕事です。
在外では、医療・衛生事情の厳しい開発途上国で働くJICAの専門家、ボランティア、JICA職員などの関係者の健康をサポートします。縁の下の力持ちですね。
- 職務経験年数:医療関係の業務経験が7年以上(海外経験含む)
- 技術資格:看護師
- 契約期間:国内では6カ月~最大5年、在外では原則2年です
JICAでの募集ポジションは、こちらの記事でもまとめていますので、ご参考にしてください。
JICAでのキャリアを深めたい方や、国際協力に関わって働く人を支えたい方におススメです。
開発コンサル企業で働く
医療インフラ整備や運営改善などで、途上国の医療の長期的なベースアップに貢献したい方におススメです。
ODA(政府開発援助)の案件の実施を担っているのが、開発コンサル企業です。
新型コロナの影響を踏まえ、JICAは途上国での100の病院改修・整備を目標としている中、今後は保健医療分野でのニーズが高まると予想されます。
▽関連記事
国連機関で働く
多国間援助に関わりたい方、世界での枠組みづくり、国の医療政策づくりといった仕事に携わりたい方におススメです。
国連機関では、世界での保健医療の枠組みづくり、感染症やその他疾患の撲滅に向けた研究や各国への政策立案支援を行っています。
WHOの具体的に活動内容はこちらです。
- 国際保健事業の指導的かつ調整機関としての活動
- 保健事業の強化についての世界各国への技術協力
- 感染症及びそのたの疾病の撲滅事業の推進
- 医学情報の総合調整
- 保健分野における研究の促進・指導
- 健康関連SDGs目標に到達するために各国を支援 (注1)
また、応募ポストにもよりますが、WHOで求められる主な要件はこちらです。
- 修士号(医学、獣医学、農学、公衆衛生学、法学、医療政策、開発学、国際関係学など。医師、看護師、薬剤師の資格が有利になることもあり。)
- 社会人経験2年以上
- 英語もしくはフランス語で流暢にコミュニケーションできる
- 健康福祉の問題にnationalもしくはinternationalレベルで携わった経験があると望ましい。
こちらの記事では応募方法も含めて解説していますので、併せてご覧ください。35歳まででしたらJPO派遣制度を使うのがおススメです。
家庭があってもできる国際協力
家庭があり、子どももいる(もしくは、家庭も子どもも欲しい)。
国際協力したい気持ちもあるけど、両立できるか心配…
家庭を考えると、国際協力でなく、国内の医療機関で働いた方がいいのでは…?
といった方もいるのではないでしょうか。
この章では、家庭、育児、仕事を両立している事例を紹介します。
NGOのフィールドで働く
子育てがひと段落ついた後、看護師としてフィールド活動しつつも、パートナーと共に現地に行き、家庭も大切にされている方もいます。
国境なき医師団で活動している畑井夫妻(旦那さんが看護師、奥さんがアドミニストレータ―)もその生き方を実践しているご夫婦です。
詳しくはこちら>>国境なき医師団 畑井氏
また、小学校くらいのお子さんがいても、パートナーや親戚に預かってもらい、活動地の現場に行く方もいます。
筆者が現地で活動している方の話で印象的なのは、この言葉です。
きっとできることはある。家事も育児も100点ではないけど、それでいい。
どうやったらできるか?考えれば、きっとできる方法は見つかる
可能性に生きるか、事情に生きるか、私たちは2つに1つしか選択できません。
フィールドでの活動は決して容易くはありませんが、可能性に目を向けて、どうやったら実現できるか考え抜けば、道は見えてくるのではないでしょうか。
NGOの事務局で働く
NGOの国内の事務局で働き、間接的に支援する方法もあります。
NGOでは、一般的な会社と同じように、組織や活動を支えるための人事・経理・営業といった活動を行っています。
特に、フィールド経験をした後であれば、その経験を生かして、現地派遣スタッフの募集や採用を行うポジションに応募するのも一つの方法です。
日本のNGOでは、集まった資金は活動費に使うことが優先で、福利厚生への財政的な余裕のある組織は少なく、働くパパ・ママがワークライフバランスを保てるかというと微妙なところです。しかし、一部の大手NGOでは福利厚生面での整備も進んでいるため、働きやすくなりつつあります。
JICAで働く
JICAの保健医療分野の部署に応募する方法もあります。
JICAで働く女性の約3割がワーキングマザーであり、子どもを伴って海外赴任している職員の方も数多くいます。
JICAは政府機関のため、福利厚生は国家公務員に準じてとても充実しています。
▽詳しくはこちらをご覧下さい。
国連機関で働く
国連機関では、まずポジションを掴むハードルが高く、成果へのコミットが求められますが、そこをクリアできれば福利厚生はとても充実しています。
途上国では、乳母や子守を雇って子どもの世話をしてもらうこともできます。
▽詳しくはこちらをご覧下さい。
語学力を高めるために
国際協力にあたり、誰もが直面する壁は英語、フランス語や現地語でのコミュニケーションではないでしょうか。
英語力を高めることで、キャリアアップや留学につなげたい方。
すでに国際的な仕事をしていて、もう1段階英語力を高めたい、あなたへ。語学力を高める方法を紹介します。
留学する
一番効果的に語学力を伸ばす方法は留学することです。
キャリアにつながる留学・ワーホリプランを格安でプランニング|夢カナ留学
オンライン英会話
新型コロナの影響で留学をしにくい昨今、注目が伸びているのはオンライン英会話です。
例えば、AI英会話アプリ「スパルタバディ」では、担当コーチが英語学習をサポートしてくれます。
継続は力なりです。英語コーチからLINEに連絡が入り、学習を習慣化できるのが良いです。
また、フィードバックをもらえるので、仕事の合間の勉強で忙しくても、効率的に学習を進めることができるようになります。
まずは無料でカウンセリングを受けてみるのはいかがでしょうか。
勇気がほしい時にオススメの本
国際協力をしたいけど、いまいち勇気が出ない…
紛争地、被災地、医療インフラの整わない途上国での医療活動と考えると、足がすくんでしまう。
というあなたへ。背中を押してくれる本を紹介します。
白川優子さんの「紛争地の看護師」です。
白川さんは国境なき医師団の手術室看護師で、2010年に参加して以来、8年で紛争地に17回派遣を経験します。
イラク、シリア、パレスチナ等に赴任し、爆撃等で重傷を負った人々を助け続けています。
- 爆撃で瀕死の重傷を負った妊婦。
- 地雷を踏まないよう、踏みしめる面積を最小限に抑えながら歩く家族。
- 教育を受けるために、やむを得ず銃をとる青年。
- 毎日毎日、来る日も来る日も患者が運ばれ、絶望に打ちひしがれる著者。
それでも彼女は、いや、それだからこそ彼女は、今も「国境なき医師団」の一員として死力を尽くします。
等身大の女性として、率直に想いや決断、歩んできた道のりを記載しています。だからこそ、とても共感、感動するのです。
この本を読むと、「人間1人ひとりの生き方」を考えさせられます。
あなたの人生、子どもの人生、家族の人生、そして関わる全ての人の人生…
あなたはどんな世界を次の世代の子どもたちに残してあげたいですか?
Take Action!
いかがでしたか?
この記事では、国際協力する方法5つ、家庭があってもできる国際協力、語学対策の方法、そして背中を押してくれる本として「紛争地の看護師」を紹介しました。
あなたは本当はどう生きたいですか?
どうすればその生き方を実現できますか?
私は、読者の皆さんならご自身の可能性から最善の選択をし、きっとその夢を叶えることと信じています。
頑張るあなたを応援しています!次の記事で会いましょう!
出展
(注1) WHOは何をしているの 日本WHO協会
コメント