国連職員になりたい!
一般職の応募条件は?給料・福利厚生は?応募方法は?
の疑問にこたえます。
この記事では、一般職の仕事内容、求められるスキル・経験、給料・福利厚生、応募方法について紹介します。
一般職 (General Service)とは
一般職(General Service)は、通称Gスタッフ、GSスタッフと呼ばれます。一般職の仕事内容は、アドミ、秘書、事務サポートのほか、印刷、警備、ビルメンテナンスなどです。分野のカテゴリーは、次の8つにわかれます。(注1)
- マネジメントとオペレーションサポート
- 経済社会開発
- 政治・平和・安全
- 情報通信技術
- 法務
- 広報と渉外
- 会議マネジメント
- 安全とセキュリティ
通常、一般職は手続き面、運営面もしくは技術面でのサポート業務を行います。上記のカテゴリーでの業務は、ルーティン業務から多様/複雑な業務まで多岐にわたります。業務レベルが高くなるほど、より複雑な業務、より責任を担うようにようなります。
一般職と関連職種のスタッフは、現地採用されますが、国籍は問われません。国際的な出張・異動は基本的になく現地勤務です。
▽ニューヨークの国連本部での業務カテゴリー(以下)ごとに採用されます。
- ”Trades and Crafts (TC)”…ドライバー、電気技師、建物管理、印刷スタッフなど
- ”Security (S)”…警備職員
- ”Public Information Assistant (PIA)”…ニューヨークのツアーガイドなどの広報担当
- ”Language Teachers (LT)”…言語教師 ※ニューヨークとジュネーブでのみ採用
他の事務所では、業務カテゴリー分けはなく、上記は一般職の業務とされています。
一般職に必要な要件
求められるスキル・経験
一般職には次の要件がもとめられます。
- 高校卒業もしくは同等レベル
- 18歳以上
- 応募するポジションに関連した業務経験年数と業務レベル(公募参照)
- 業務内容と勤務地に応じた言語水準を満たすこと。多くの場合、英語orフランス語を流暢に使いこなせること。
- Global General Services Test (GGST)に合格すること(警備職員に応募する場合は、Security Officers Testにも合格すること)。テストはあなたが応募したい地域のオフィスで行われます。(注1)
職務経験
職務経験は、応募するポジションに関連している必要があります。ミドルレベルとシニアレベルのポジションでは、管理職としての職務経験が求められます。より関連性の高い実務経験を積めば、より高いレベルのポジションに応募できるようになります。(注1)
一般職から専門職になるには、特定の条件に従い特別な試験に合格する必要があります。この試験は非常に難関です。
警備職員の要件
警備職員(Security Officer)への応募者は、エントリーレベルの警備職員としての次の要件を満たす必要があります。
- 22歳~35歳(申請時点)
- 高校の卒業証明があること
- 肉体的な状態に優れていること
- 文民警官としての2年間の職務経験、または軍/警察での3年間の経験。刑事司法の学位を有し、セキュリティ分野で18カ月以上の経験がある人も対象となります。
- United Nations Security Officer Testに合格すること。
給料
給料体系
一般職の給料は、各国ごとにレベル(1~7)とステップ(I~XII)からなる給与体系(salary scale)が定められています。給料水準は、現地の給料水準に合わせて設定されています。そのため、同じレベル・ステップの職員でも国ごとに給料は大きく異なります。
日本のデータは見当たらなかったため、国連本部のあるニューヨーク、またアフリカの例としてケニア・ナイロビでの給与例を紹介します。(2023年1月現在) (注2,3)
アメリカ・ニューヨークでの税抜前の給料
ケニア・ナイロビでの税抜前の給料
年金
6カ月以上の任期で採用または6カ月間国連に勤務した職員は、国連合同職員年金基金に加入できます。掛け金は給料から天引きです。5年以上勤務すると年金の受給資格が生じ、退職前の給与の一定額を年金として受給できます。
5年未満の場合は、退職時に一括で支払われます。
応募・選考方法
空席公募
まずは空席公募でポジションを探し応募します。
・国連事務局の個別ポストの空席広告は「UN Career」に掲載されます
・下部機関や専門機関などでは各機関のサイトで空席広告を行っています
例) UNDPの空席広告:https://jobs.undp.org/cj_view_jobs.cfm
・外務省 国際機関人事センターでも、「空席情報」を掲載しています
UN Careerのサイトではこのように掲載されています。(2023年1月29日時点)
Global General Service Test (GGST)
一般職への応募者は、書類審査の後にGGSTを受ける必要があります。GGSTは2014年から導入されました。試験の言語は、募集するポジションの言語要件に応じて英語、フランス語、スペイン語で受験できます。
GGSTはコンピューターで受験する試験であり、業務に関連したシナリオやタスクをクリアすることでコンピテンシー評価がなされます。
▽試験科目はこちら
- 言語的な論理思考 (Verbal Reasoning)…コミュニケーション能力を審査
- 数学的な論理思考 (Numerical Reasoning)…数的処理能力を審査
- 状況判断 (Situational Judgment)…国連の価値観とコンピテンシーに沿って判断できるか審査
なお、警備職員に応募する際には、United Nations Security Officer Testも受験する必要があります。(注1)
Take Action!
いかがでしたか?
今回の記事のポイントはこちらです。
- 一般職の仕事内容は、アドミ、秘書、事務サポートのほか、印刷、警備、ビルメンテナンスなどです。
- 現地採用されますが、国籍不問です。国際的な出張・異動は基本的になく現地勤務です。
- 一般職に必要な要件は、①高校卒業もしくは同等レベル、②18歳以上、③応募するポジションに関連した業務経験年数、④英語orフランス語を流暢に使いこなせること、⑤Global General Services Test (GGST)に合格すること。
- 警備職員に必要な要件は、①22~35歳、②高校卒業証明、③肉体的に優れた状態、④文民警官としての2年間の職務経験、または軍/警察での3年間の経験。刑事司法の学位を有し、セキュリティ分野で18カ月以上の経験、⑤United Nations Security Officer Testの合格が求められます。
- 給料は、国ごとに給与体系があり、レベルとステップで決まります。例えば、同じエントリーレベルでも、ニューヨークでは569~1509万円に対し、ナイロビでは78~596万円(2023年1月現在)であり、地域ごとに差があります。
- 応募方法は、空席公募が基本です。空席公募での書類審査を通過した後、Global General Service Test (GGST)を合格する必要があります。
私は「国際協力で世界を良くする仲間を、1人でも増やす」という想いから記事を発信しています。
1人の力は小さくても、皆で集まると大きな力になると信じて。
頑張るあなたを応援しています!
次の記事で会いましょう!
出典
(注1) United Nations Careers, General Service and related categories
(注2) United Nations; Salary scales for staff in the General Service & related categories
コメント
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